あなたは誰かに褒められたとき、どんな気持ちになりますか?
すっごい嬉しくなるという人もいれば、
「褒められると、どう対応していいのかわからなくなる」
「褒められても素直に喜べない」
「褒めてもらっても、不安になるし正直苦手……」
という人も珍しくはありません。
では、褒められることが苦手と思ってしまう原因には何があるのでしょうか?
元ホステス・人間観察大好きな私が、褒められるのが苦手と感じる心理と、褒められたときの上手な対処法を解説します。
この記事の目次
褒められるのが苦手(嫌い)と感じる原因はインポスター症候群?
米国心理学会(APA)が興味深い発表をしていました。
自分の能力や実績を認められず、能力がないのではないか?と不安になる人のことを精神分析医は『インポスター症候群』と呼ぶ。
インポスターとは詐欺師という意味をもつ言葉であるが、このインポスター症候群の傾向が見られる人は「仕事やチームの中で自分自身を偽っているように感じる」と思っている。
引用:http://www.apa.org/gradpsych/2013/11/fraud.aspx
※もうちょっとユーモラスに書いてあったのですが、まとめちゃいました。原文こちら↑
褒められたとき、違和感を覚えたことはあるけれど、この妙なモヤモヤにインポスター症候群(シンドローム・または現象)と名前がついているだなんてびっくり!
とはいえ
とソワソワする必要はありません。自分が思っている以上に、褒められるとモヤモヤしちゃう人が多いってことです。
褒められるのが嫌・苦手と思う3つの理由
次に「褒められたけれど、なんか複雑……」と感じる要素を3つ考えてみました。
褒められることに対して抵抗があるあなた。
理由を知ってモヤモヤする気持ちを理解してあげませんか?
ここでピックアップする『理由』は以下3つです。
- 褒めてくれる人を信頼していない・警戒している
- 褒められることでプレッシャーを感じてしまう
- 褒められることに慣れていない
1.褒めてくれる人を信頼していない・警戒している
褒める人のことを警戒してる・信頼していないことにいちばん大きな原因があります。
私のケースですが、褒められたとき
「いやいや、あなた人のこと、やたら褒めてくるじゃん……」
「本心で褒めているんだろうか?もしかして見下されてる?」
と、思うのは、褒めてくる相手との信頼関係に問題があるんです。
たとえば、尊敬していてる友人・なんでも話せる家族など、心許している相手に褒められたときは褒められることに対して違和感を抱きませんよね。
とくに仲良くないママ友とか、本音がわからない人から褒められると『ウッ』となっちゃいます。(苦笑)
逆に自分が尊敬していたり、目標としていたりする人から褒められると、「私なんてまだまだ……」なんて気持ちがあっても、ちょっとうれしくなりませんか?
なので、褒められるのが苦手(嫌い)であることをムリに克服する必要はないと思います。
どうして褒められても喜べないんだろう……と感じたときは、褒めてくれた相手との関係性を見直してみてください。
2.褒められる=期待されているから、プレッシャーに感じる
2つ目に考えられる理由は『プレッシャーに感じてしまう』ということ。
褒められると今までの努力が報われたかのような気持ちになるのが『一般的』とされていますが、
「褒められちゃった……けど、この先も上手くいくんだろうか?」
「今回は褒められたけれど、まぐれかもしれない。次、失敗したらどうしよう……」
『褒められる=期待されている』と極度にプレッシャーを感じてしまう人も多いと思いんです。
これは、前述で紹介したインポスター症候群に良く見られる傾向なんだとか。
「自分が嫌い」そんな私が自分を好きになるために実践した3つの方法
3.褒められることに慣れていない(自己肯定感が低い)
今まで育ってきた環境の中で褒められた経験が少なく自己肯定感が低いことから、褒められるのが嫌いとう人もいます。
自己肯定感が低いというと、子どもの頃に勉強やスポーツが苦手だったのかな?と連想してしまいがちですが、いわゆる優等生タイプの人にもこういう傾向はあるんです。
たとえば、いつもテストで良い点数を取っていたから、高得点で当たり前。
だから親にも褒められないとか。
「こんなに頑張ったのに、認められなかった」と感じ、自己肯定感が低くなってしまう要因は表面上の結果だけではありません。
だから周りから見て、羨ましがられるような人でも、『自分はまだまだダメ』『なんの才能もないんだ!』と、どこかで思う気持ちがあったり、
周りからの『出来るイメージ』と『自分自身のイメージ』が一致していないからこそ、「褒められても嬉しくない!」と感じるのではないでしょうか?
実際に私も自分では苦手だと思っていた分野を人から褒められたときに、戸惑った経験があります。
「本心ではそんなこと思っていないんじゃ」と相手の褒め言葉を全力で否定したくなったのです。
けれど嫌な気持ちになるその瞬間って、『嫌』が先行しちゃうから理由がわからず、なんとなく嫌な気持ちしか残りません。
冷静になって考え直してみると「自分がダメだと思っている部分(劣等感)に触れられたような気分になって不快だった」ということがわかりました。
褒められたときの上手な対処法は?
では褒められるのが苦手な人、褒められて素直に喜べなかったとき、どういうふうに対処すればいいのでしょうか?
自分自身が褒める立場だったとき、褒めた相手から
え~そんなことないよ!全然すごくない!●●ちゃんの方がスゴイし……
って言われちゃうと、モヤっとしません?
私はモヤモヤしちゃいます。けど、全然すごくないとも言っちゃいます。
褒められて嫌だなぁ困ったなぁ……素直に喜べない!
そんなときに使える魔法のコトバは、
え!本当ですか!?ありがとうございます。
●●さんに褒められると嬉しい!!!
です。
『●●さんに褒められると嬉しい』
実は嬉しくなくとも、このパワーフレーズを使えばカドも立たず、違和感も湧かず、なんとなく時が過ぎていきます。
必殺、褒め被せです。
まとめ|褒められるのが苦手を克服しなくてもいい!
なんだかモヤモヤ心に残るこの現象。
克服しなくちゃまずいってことはないけれど、仲良くしたいなぁとか、尊敬している人の褒め言葉に対しては、素直に受け止めたいものです。
そういえば私も褒め言葉に対して「私なんて全然です!」と全身全霊で否定していましたが、
ホステスとしてアルバイトをしていたとき、お姉さんに「それ、否定しちゃうと褒めた人の気持ちも傷つくかもよ」と言われ、褒め被せという術を身に着けました。
この苦手意識を克服するために、まずは苦手意識を抱く原因を把握して、上手な対処を心がけてみてくださいね。